Google Analyticsの代わりにUmamiを選んだ理由|5サイトを1画面で見る運用とVPSの選び方【2026年版】

「Google Analyticsを入れたものの、画面が複雑で結局PVしか見ていない」「複数のサイトを運営していて、毎回プロパティを切り替えるのが面倒」。そんな悩みを持つ方に向けて、オープンソースのアクセス解析ツール「Umami(ウマミ)」を紹介します。

当サイトOSSMatchを含む自社の5つのWebサービスは、現在すべてUmamiで計測しています。この記事では、私たちがGoogle AnalyticsからUmamiに乗り換えた理由と、Umamiが向いている人・向かない人、そして自分のVPSで動かす場合のサーバーの選び方を、実際の運用をもとにまとめました。

Google Analyticsが「重い・難しい」と感じていませんか

きっかけは、クライアント案件でした。教育系の業種向けに、Webサイトの制作を支援するプロジェクトがあり、弊社が開発したCMSを使って各オーナーがサイトを運営する形でした。その中で、オーナー一人ひとりにアクセス解析の基本操作を教えることになりました。

ここで困ったのが、Google Analytics(GA4)です。

  • サイトごとにプロパティやデータストリームを作るセットアップの手間が大きい
  • 画面の項目が多く、「どこを見ればいいか」を教えるのが難しい
  • オーナーが知りたいのは「何人来たか」「どこから来たか」「どのページが読まれたか」くらいで、高度な分析は必要なかった

そこで採用したのがUmamiです。管理画面がシンプルで、説明が1画面で済みます。あわせて、弊社が開発しているWebサービスも検証を兼ねてGAからUmamiに乗り換えました。

Google Analyticsの複雑な画面とUmamiのシンプルな画面の比較イメージ

GA4が難しく感じる理由

GA4は、広告の効果測定や大規模サイトの分析まで1つでこなせる、とても高機能なツールです。裏を返すと、小規模なサイトにとっては「使わない機能」が大半を占めます。

  • イベント中心のデータ設計:ページビューも「イベントの1つ」として扱われ、見たい数字にたどり着くまでに探索レポートなどの知識が要る
  • Cookieと同意の問題:Cookieを使う計測のため、サイトによっては同意バナーの設置や運用を考える必要がある
  • 複数サイトの横断:サイトが増えるほど、プロパティの切り替えや権限管理の手間が増える

「PVと参照元とページが分かればいい」という用途に対して、GA4は道具として大きすぎることがあります。

Umamiとは?Google Analyticsとの違い

Umamiは、プライバシーに配慮したオープンソースのアクセス解析ツールです。Cookieを使わずに計測し、ページビュー・訪問者数・参照元・端末・国などを1画面で確認できます。管理画面は日本語にも対応しています。

項目 Umami Google Analytics(GA4)
料金 自分のサーバーなら無料(サーバー代のみ)/公式クラウドは無料プランあり 無料(大規模向けの有料版あり)
Cookie 使わない 使う
画面 1画面で主要な数字が分かる 多機能で、目的のレポートを探す必要がある
複数サイト サイト一覧から切り替え。1画面で並べて見られる プロパティごとに切り替え
データの置き場所 自分のサーバーに置ける Googleのサーバー
広告との連携 なし Google広告などと連携できる

Umamiの詳しいデータ(GitHubのスター数、最終更新、日本語化率など)は、OSSMatchのUmamiページで確認できます。

私たちがUmamiを選んだ理由:5サイトを1つの画面で見たかった

Plausible、Matomoなど、Google Analyticsの代わりになるオープンソースはほかにもあります(比較はGoogle Analyticsの代替ツール一覧にまとめています)。その中でUmamiを選んだ決め手は、次の3つでした。

  1. 自分で用意したVPSで動かせる:すでに複数のVPSを契約しており、そこに載せればサーバー代は増えない
  2. 複数のWebサイトを1つのシンプルな画面で見られる:5サイトを切り替えなしで見比べられる
  3. 成果の計測を自分で実装できる:問い合わせや購入、流入からの離脱まで、必要な計測を自分で組み込んで確認できる

現在の運用は次のとおりです。このサイト(OSSMatch)も、この構成のUmamiで計測しています。

  • サーバー:XserverのVPS上で、DockerとPostgreSQLで運用(HTTPS化はTraefik)
  • 計測しているサイト:自社のWebサービス5つ
  • 成果の計測:自作のWordPressプラグインで、広告リンクのクリックやツールの利用、フォームの送信などをイベントとして記録
  • レポート:目標(Goals)やファネル(Funnels)で、ページ閲覧から成果までの流れを確認
  • 通知:毎朝、前日のアクセスをまとめた日報メールが届き、アクセスが急に増えたときや計測が止まったときも通知される

気になるのはサーバーの負荷ですが、実測でUmami本体が約350MB、データベースが約48MB(5サイト計測、2026年9月時点)でした。ほかのサービスと同じVPSに同居させても、負担はほとんど感じません。構築や運用で困ったことも、今のところ特にありません。

5つのサイトを1つのUmamiで計測し、日報メールと通知を送る構成のイメージ

Umamiが向いている人・向かない人

Umamiはシンプルさが強みです。そのぶん、向き不向きがはっきりしています。

向いている人

  • 見たい数字はPV・訪問者数・参照元・人気ページくらいで十分な人
  • 複数のサイトをまとめて見たい人
  • クライアントやチームのメンバーに、解析画面の見方を教える必要がある人
  • Cookieを使わない計測にしたい人
  • 計測データを自分のサーバーに置きたい人

向かない人

  • Google広告などと連携して広告効果を細かく分析したい人
  • BigQueryへの書き出しなど、大規模なデータ分析を前提にしている人
  • サーバーの管理(アップデートやバックアップ)を一切したくない人(この場合は公式クラウドが向いています)

Umami Cloudとセルフホスト、どちらを選ぶか

Umamiには、公式が運営するUmami Cloudと、自分のサーバーで動かすセルフホストの2つの使い方があります。

項目 Umami Cloud(無料のHobbyプラン) セルフホスト
料金 無料(有料プランは月20ドルから) 無料(VPS代のみ)
計測できる量 月10万イベントまで サーバーの性能しだい
サイト数 1サイト 制限なし
データの保存期間 6か月 自分で決められる
サーバー管理 不要 アップデートとバックアップが必要

※Umami Cloudの条件は2026年9月24日時点の公式料金ページの表示です。

1サイトだけ試すならUmami Cloudの無料プランで十分です。私たちは、無料プランの上限(1サイト・月10万イベント)があったこと、すでにVPSを契約していたこと、Umamiが軽いことから、自分のサーバーで運用することにしました。複数のサイトを計測するなら、セルフホストのほうが自由度もコストも有利です。

セルフホストするならVPSの選び方

Umamiを動かすのに必要なのは、Umami本体とデータベース(PostgreSQL)です。先ほどの実測(合計約400MB)に、OSやWebサーバーの分を足すと、メモリ1GBのプランがおすすめです。512MBでも動かせますが、余裕がなく、スワップ(メモリ不足を補う設定)が必須になります。

VPS プラン 月額(税込) 条件・注意
シンVPS 1GB 451円 長期契約時の月額換算。Umamiだけならいちばんおすすめ
ConoHa VPS 512MB 460円 キャンペーン表示(2026年10月1日まで)。余裕が少なく、512MBプランは公式の自動バックアップが使えない
XServer VPS クラウド 4GB 2,068円(12か月契約) Umami単体には大きすぎる。ほかのOSSと同居させるなら候補

※料金・キャンペーンは変わることがあります。申し込み前に各社の公式サイトで最新の条件をご確認ください。

ほかのOSS(ワークフロー自動化のn8nなど)も同じVPSで動かす予定があるなら、最初から2GB以上を選んでおくと安心です。

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メモリの異なる3つのVPSプランを比べるイメージ(中央がおすすめ)

まとめ:まずは1サイトから、Umamiを試してみよう

Google Analyticsは高機能ですが、「PVと参照元と人気ページが分かれば十分」なサイトには、Umamiのほうが見やすく、教えやすく、運用も軽い選択肢になります。

  • まず試すなら:Umami Cloudの無料プラン(1サイト)
  • 複数サイトをまとめて見るなら:メモリ1GBのVPSでセルフホスト
  • 広告と連携した分析が必要なら:Google Analyticsを続ける

セルフホストの具体的な手順(Dockerでの構築、HTTPS化、バックアップ、アップデート)は、次の記事で詳しく解説しています。

UmamiをVPSにセルフホストする手順|Docker Compose・HTTPS化・バックアップまで

ほかの選択肢と比べたい方は、Google Analyticsの代替ツール一覧もあわせてご覧ください。